「入間市の文化遺産をいかす会(いかす会)」は、埼玉県入間市に残る文化遺産に興味関心のある有志を中心に2011年3月に発足しました。
その目的は、国道16号線の拡張工事により、武蔵豊岡教会の建て替え計画が進んでいた時期で、この教会を町の貴重な文化遺産として保存しようとする考えを多くの皆さんと共有し、計画の方向性を変えるきっかけを提供することでした。結果的に、多くの支援を得て、教会の礼拝堂を残したまま、改修する計画が採用されました。

私たちの住む入間市は、北に入間川と加治丘陵、南に狭山丘陵に囲まれ、茶畑が広がる緑豊かな住宅地です。歴史的には狭山茶はその主産地として現在にも引き継がれ、かつては石川組製糸(生糸)や平仙レースなどの繊維産業で知られてきました。

市域には航空自衛隊入間基地がありますが、戦後米国による統治時代にはジョンソン基地として米国軍人たちの生活や異国文化が身近に存在していたこともありました。

 

明治、大正、昭和、平成と時代の変遷とともに、残念ながら市内から消えていったものは多くありますが、一方で今なお使い続けられ、あるいは住み続けられている地域の文化遺産とも言えるものも残っています。

私たちは、入間市内に残るそれらの文化遺産を掘り起し、調べ、知ることによって、その価値が現代にあっても色褪せることなく、活用しながら次代に受け継いでいきたいと考えています。

会の活動はこのホームページや会報などで発表し、まち歩きや講演会、生涯学習フェスティバルなどの活動展示などを通じて、多くの市民や団体の皆さんと入間市の文化遺産をいかしていくことへの意識を共有したいと考えています。

現在は、豊岡地区の黒須周辺地域やそこに残る建築群を主な対象とした活動を行なっており、2012年度には、入間市市民提案型協働事業を採択し、「こけーらマップ黒須」など形に残る成果も上げてきました。その後にも協働事業によって活動範囲も扇町屋やジョンソン基地時代に関わることなど、入間市の文化遺産や記憶遺産を学び、知る企画を実施してまいりました。

活動は継続中です。多くの皆様の参加をお待ちしています。

なお、当会の会員は随時募集していますのでメールにてお問い合わせください。